ピラティスのやり方|形より先に決める呼吸と、身体の置きどころ
ピラティスのやり方は、種目の形を覚えることではなく、呼吸と胴体の位置を先に決めることから始まります。この2つが決まっていないと、同じ種目を行っても使う場所が変わってしまうためです。cocoro Pilates(ココロピラティス)では2025年6月から2026年8月までに、のべ約5,600レッスンをご案内してきました(自社調べ)。合っているかを判断する材料になるのは、動けた範囲の広さではなく、腰と肩が最後まで動かずにいられたかどうかです。
レッスン(2025年6月〜2026年8月・月平均およそ400)
平均評価4.8※個人の感想を含みます(2026年8月時点・Googleビジネスプロフィール)
フリー利用・少人数グループ・パーソナル
- やり方は、呼吸・胴体の置きどころ・動く速さの3つで決まります
- 呼吸は肋骨を横へ広げる形で、肩は上げません
- 強度は重さではなく、どこまで動かすかで決めます
- 合っているかは、腰と床の隙間・肩と耳の距離で確かめられます
- 妊娠中・産後間もない方
- 手術後・骨折直後など、運動制限がある方
- 強い痛み・出血・発熱・めまいなどの症状がある方
- 心疾患・重度の高血圧・重度の呼吸器疾患などがある方
- 骨粗鬆症・神経疾患など、運動にリスクがある方
持病や既往歴がある場合は、主治医の運動許可をご確認のうえご相談ください。
何から覚えればいいですか
呼吸です。肋骨を横へ広げる形を先に覚えると、続く種目で腰が反りにくくなります。種目の名前や形は、そのあとで構いません。
力を入れるのか、抜くのか、どちらですか
どちらでもありません。胴体の長さを変えないでいる、という使い方です。力み続けると息が止まり、抜いてしまうと形が保てません。
きつくないと効かないのですか
そうではありません。きつさは、動かせる範囲を超えたときにも出ます。形が崩れる手前で止めるほうが、狙った場所に届きます。
文章で読むより、一度動いたほうが早く分かります
やり方は3つの決めごとで出来ている
呼吸、胴体の置きどころ、動く速さ。この3つが決まれば、種目が変わってもやり方は同じです。
種目ごとにやり方を覚えようとすると、数が多すぎて追いつきません。どの種目にも共通する決めごとは3つだけです。ここが決まっていれば、初めて行う種目でも組み立てられます。
- 呼吸|肋骨を横へ広げる形で吸い、細く長く吐きます。動いている最中に止めません
- 胴体の置きどころ|骨盤と肋骨の位置をそろえ、動いているあいだ変えません
- 動く速さ|勢いを使わない速さまで落とします。速いほど順番が飛びます
3つとも、動かす前に決まっています
この3つは、種目を始めてから調整するものではありません。動き出す前の姿勢の時点で、すでに決まっています。始めてから直そうとすると、動きを止めることになります。
逆に言えば、動き出す前の数秒で決まってしまいます。ここを丁寧に置けるかどうかが、1回の収穫を左右します。
3つのうち、いちばん後回しにされやすいのが速さです。呼吸と位置は意識されても、速さは無意識に決まってしまいます。動きが分からなくなったときは、まず速さを半分に落としてください。それだけで、どこが飛んでいたかが見えることがあります。
呼吸のやり方|肋骨を横へ広げる
鼻から吸って肋骨を左右へ広げ、口から細く長く吐きます。肩とお腹は前へふくらませません。

手のひらを左右の肋骨に添えて、鼻から吸います。手が外側へ押し広げられれば、その形です。肩が耳のほうへ上がる、お腹だけが前へふくらむ。この2つは別の吸い方になります。
吐くときは、口から細く長く出します。吐き切るころに、胴体の内側が締まる感覚が出ます。この感覚があるあいだが、動いてよい時間帯です。
動いている最中に止めないこと
形を保とうとすると、息を止めてしまうことがあります。止めた瞬間に、胴体は固めて支える形に変わります。固めた支えは、動きの途中で崩れます。
声を出して数えられる程度の余裕があるか。これが、止まっていないかの目安になります。自宅で行う場合も、この確かめ方は使えます。
↓胸式と腹式、どちらが正しいのか↓
ピラティスで使うのは、肋骨を横へ広げる吸い方です。お腹を前へふくらませる吸い方と対立させて語られることが多いものの、どちらかが正しいという話ではありません。目的が違うだけです。
お腹を大きくふくらませると、胴体の前側がゆるみます。ゆるんだ状態で脚を動かすと、腰が反りやすくなります。肋骨を横へ広げる形にすると、前側がゆるまないまま息が入ります。動きながら支えたい場面では、こちらが噛み合います。
休むときや、緊張をほどきたいときは、お腹を使う吸い方のほうが向いています。場面で使い分けるもので、普段の呼吸を作り替える必要はありません。
吸う量を増やそうとすると、肩が上がりやすくなります。深く吸うことが目的ではないため、量は普段どおりで構いません。見るのは深さではなく、どこが動いたかのほうです。手のひらが押し広げられる感覚が出れば、量が少なくてもその形になっています。
吐く長さも決めなくて構いません。数を数えて合わせようとすると、そちらに気を取られて胴体の位置が抜けます。細く出し続けられる長さが、その日のちょうどよい長さです。
胴体の置きどころ|骨盤と肋骨をそろえる
仰向けで、腰と床の隙間が手のひら1枚ぶんより広がらない位置。ここが基準になります。

仰向けで両膝を立て、骨盤をゆっくり前後に傾けてみてください。腰が床から離れる位置と、腰が床に押しつけられる位置があります。その中間が、動くときの置きどころです。
同時に、肋骨の下の縁が前へ飛び出していないかを見ます。肋骨が開いたまま脚を動かすと、腰で受けることになります。肋骨を軽く閉じる位置に置いてから動き出します。
押しつける必要はありません
腰を床に強く押しつける形は、支えではなく固めになります。骨盤の向きを変えて作った隙間のなさは、動き出すと元に戻ります。
中間の位置で保てないうちは、動かす範囲のほうを狭めます。片脚だけにする、下ろす高さを浅くする。範囲を減らせば、同じ種目のまま位置を保てます。
動く速さと回数の決め方
勢いで戻ってこない速さまで落とします。回数は、形が崩れない範囲の数で決めます。

背骨を一つずつ動かす種目では、速さがそのまま質になります。速く動くと、上から3つ目あたりまでしか動かず、残りはまとめて動きます。ゆっくり行うと、飛んでいた部分が動き出します。
目安は、途中で止められる速さです。どの位置でも止まれるなら、勢いは使っていません。止まれない速さは、反動で戻っている状態です。
① 回数は決め打ちにしない
10回と決めて始めると、7回目で崩れても残り3回を続けてしまいます。崩れた形で重ねた回数は、狙った場所に届きません。
② 崩れた回でその種目を終える
腰が反った、肩が上がった。この時点で止めて次の種目に移ります。3回で終わる日があっても構いません。
③ 次の回に持ち越す
できなかった回数を、次の日に足す必要はありません。同じ種目を同じ範囲で繰り返すうちに、崩れない回数のほうが増えていきます。
↓音楽やカウントに合わせて動く場合↓
グループのレッスンでは、全体のテンポに合わせて動く場面があります。テンポが自分の速さより速いと感じたときは、回数のほうを減らしてください。周りと同じ回数をこなす必要はありません。
合わせるべきなのは、動きの開始と終了の位置だけです。途中の速さを落としても、次の指示には間に合います。テンポに合わせて勢いで戻ると、背骨の途中が飛んだままになります。
自宅で数を数えながら行う場合も同じです。カウントに動きを合わせるのではなく、動きにカウントを合わせてください。数えることが目的になると、呼吸のほうが先に止まります。
周りより遅れていることが気になる場合は、その旨を先にお伝えください。列の位置や種目の順番を組み替えられます。
崩れる手前がどこかは、見てもらうといちばん早く分かります
強度は重さではなく、どこまで動かすかで決める
可動範囲を広げれば強くなり、狭めれば軽くなります。設定の数字だけでは強度は決まりません。
マットの種目では、身体の重さがそのまま負荷になります。脚を下ろす高さ、腕を動かす角度、支点の数。これらを変えることで強度が動きます。道具を足す必要はありません。
マシンの場合、スプリングの本数で強度が変わります。ここで入れ替わりが起きます。台を押し出す種目では、本数が多いほど重くなります。台に乗って引き寄せる種目では、本数が多いほど支えが強くなり、軽く感じます。
同じ本数でも、種目によって意味が逆になります。設定の数字を覚えても強度の判断には使えません。マシンの仕組みについてはマシンピラティスとはのページでご案内しています。
きつさを目標にしないこと
きつさは、狙った場所が働いたときにも、動かせる範囲を超えて別の場所が肩代わりしたときにも出ます。きつさそのものは、合っているかの判断材料になりません。
見るのは、腰と肩が動かずにいられたかどうかです。ここが保てているなら、軽く感じた回でも狙いどおりです。
初回から数回にかけて、進み方はこう変わる
最初は形を覚えることに時間が使われます。自分の使い方に気づけるのは、そのあとです。
ここに書くのは速さではなく順序です。感じ方には個人差があり、期間をお約束することはできません。
初回
呼吸と、仰向けで胴体を保つ種目が中心になります。動く量は多くありません。何をしているか分からないまま終わる感覚になることがあります。
数回目
「背中のここ」と言われたとき、その場所に見当がつくようになります。指示と身体がつながる段階です。ここから、種目の意味が分かり始めます。
そのあと
腰が反っている日と反っていない日の違いに、自分で気づけるようになります。気づけると、その場で直せます。※個人の感想です。感じ方には個人差があります。
種目が増えないと進んでいないように見えることがあります。同じ名前の種目でも、可動範囲や支えの量が変わっていることのほうが多いものです。
やり方が合っているかを確かめる3つの目印
腰と床の隙間、肩と耳の距離、息が続いているか。この3つで自分で判断できます。

- 腰と床の隙間|動かす前より広がっていないか。広がった地点が、いまの可動範囲の端です
- 肩と耳の距離|近づいていないか。近づいたら、腕を動かす範囲が広すぎます
- 息が続いているか|止まっていないか。止まったら、支えが足りていません
3つとも、鏡を見なくても分かります。動いている最中に確かめられることが、この3つを選んだ理由です。終わってから振り返る形だと、崩れた回数のほうが増えます。
↓同じ種目でできる日とできない日がある場合↓
睡眠の量、前日の疲れ、座っていた時間の長さ。これらで、その日に支えられる範囲は動きます。前回できた種目が重く感じる日があるのは、やり方を忘れたからではありません。
重く感じる日は、可動範囲を戻して同じ形を確かめてください。前回と同じところまで無理に動かすと、肩代わりが起きた形で回数を重ねることになります。範囲を戻した回のほうが、翌回につながります。
数週間単位で見ると、揺れの幅そのものが狭くなっていきます。調子の悪い日の下限が上がるためです。1回ごとの記録では見えない変化になります。
できた・できないで記録すると、この揺れに振り回されます。どこまで動かせたかで見るほうが、進み方が分かります。腕がどこまで上がったか、脚をどこまで下ろしても腰が反らなかったか。この2つは覚えておけます。
調子の悪い日にレッスンを飛ばす必要もありません。範囲を狭めた回にも、形を確かめる意味はあります。間隔があくことのほうが、進み方には影響します。
cocoro Pilates でのレッスンの進め方
静岡・北海道でマシンピラティススタジオを展開しています。初回は、動く前に気になっている場面をうかがいます。


やり方は覚えて帰るものではありません
設定の本数や種目の名前を覚えていただく必要はありません。その場でお伝えします。持ち帰っていただきたいのは、崩れる手前がどこだったかの感覚のほうです。
レッスンでは、動きの速さを落として順番を確認します。回数をこなすことが目的ではないため、形が崩れた時点で止めるほうが、その日の収穫は大きくなります。分からないままの回が続く場合は、その場でお伝えください。設定と種目を組み替えます。
通い方はフリー利用・少人数グループ・パーソナルの3つからお選びいただけます。提供している形や利用条件、料金は店舗ごとに異なるため、サービス・通い方のページでご確認ください。
まとめ
ピラティスのやり方は、呼吸・胴体の置きどころ・動く速さの3つで決まります。呼吸は肋骨を横へ広げる形で、動いている最中に止めません。胴体は、腰と床の隙間が広がらない中間の位置に置きます。速さは、途中で止められるところまで落とします。強度は設定の数字ではなく、どこまで動かすかで決まります。合っているかは、腰と床の隙間・肩と耳の距離・息が続いているかの3つで、動いている最中に確かめられます。
- 店舗ページから、通いやすい店舗を選ぶ
- 気になっている場面をお伝えいただく
- 実際に動いて、合う通い方をご一緒に決める
よくあるご質問
呼吸がうまくできません
手のひらを左右の肋骨に添えて、手が外側へ押し広げられるかだけを見てください。肩が上がる、お腹だけが前へふくらむ場合は、吸う量を減らすと切り替えやすくなります。
お腹に力を入れ続けるのですか
入れ続ける必要はありません。胴体の長さを変えないでいる、という使い方です。力み続けると息が止まり、固めた支えになります。動きの途中で崩れやすくなります。
回数は何回やればいいですか
決め打ちにしないでください。腰が反った、肩が上がった。この時点でその種目を終えます。3回で終わる日があっても構いません。崩れた形で重ねた回数は狙った場所に届きません。
きつくないのですが、やり方が間違っていますか
きつさは合っているかの判断材料になりません。動かせる範囲を超えて別の場所が肩代わりしたときにも出ます。腰と肩が動かずにいられたかで見てください。
マシンの設定は覚えたほうがいいですか
覚えていただく必要はありません。同じ本数でも、種目によって重くなる場合と軽くなる場合があります。どの種目で何本にしているかは、その場でお伝えします。
動いている最中に腰が痛くなります
動かす範囲が広すぎます。脚を下ろす高さを浅くする、片脚だけにする、という形で範囲を狭めてください。痛みが続く場合は、まず医師にご相談ください。
参考文献
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35347.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「運動器の健康」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise
cocoro Pilates(こころピラティス)について
母体
整形外科・メンタルクリニック・整体院グループ・鍼灸院・パーソナルジムを運営する健康サービス企業が提供しています。
店舗
静岡・北海道でマシンピラティススタジオを展開しています。
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これまでのご対応
2025年6月から2026年8月までに、のべ約5,600レッスンをご提供してきました(月平均およそ400レッスン)。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。痛みや不調のある方は自己判断せず、まず医師にご相談ください。